岡山弁護士会
3 本件利率改定の手続の相当性について
(1) 本件利率改定に際して労使協議がされたことは当事者間に争いがなく,
乙55及び括弧内に記載の書証によると,本件利率改定に対する同意を得
るために,被控訴人が既受給者に対して行った説明会等の手続は以下のと
おりであり,これにより,被控訴人は,本件利率改定につき既受給者の9
4.6%の同意を得たことが認められる。
ア書簡の送付
被控訴人は,平成14年4月末ころ,既受給者に対し,?被控訴人に
おいて本件利率改定をするに至った背景,趣旨を伝えるとともに,既受
給者の理解を求める内容の書簡を,被控訴人のL社長(以下「L社長」
という。)名で送付した。
書簡については,その後も,?本件給付利率
を一律2%引き下げることについての既受給者の理解を求める内容の被
控訴人のM副社長(以下「M副社長」という。)名の書簡,?本件利率
改定後の年金額の試算,及び本件利率改定に対する同意を求める内容が
記載され,同意用の葉書が同封された被控訴人の労政グループ名の通知,
本件経過措置についての説明,分社・事業場・地区別説明会(以下
「事業場別説明会」という。)の案内等が記載されたM副社長名の書簡,
同意した既受給者に対するM副社長名の礼状,?不同意者に対して再
度同意を求める内容が記載されたM副社長名の書簡が送付された。
(乙
38ないし乙42,乙55)
イN会定期支部総会後の会社説明会
被控訴人の人事責任者は,同年5月ころから,全国35地区で行われ
たN会(被控訴人ら会社の定年退職者(定年扱い退職者を含む。)の親
睦団体である。)の定期支部総会後に,本件利率改定について既受給者
に対し直接説明し,理解を求めた。
(乙8,乙56,乙57)
ウフリーダイヤルの設置
被控訴人は,同年5月半ばころから,既受給者からの様々な質問や意
見に対し個別に直接回答するために,フリーダイヤルを設置した。